生活習慣病などの病気の予防のため、また心身をしっかりと休めて日中の身体的・精神的パフォーマンスを高めるため、睡眠を大切にされている方はたくさんいらっしゃることと思います。
必要となる睡眠時間には個人差がありますが、寝ようと思うのに寝られない、夜中に何度も目が覚めるといったことで日中の生活に支障をきたしている状態を「不眠症」と呼びます。
背景には生活習慣や生活リズムの乱れ、あるいはうつ病などのこころの病気が隠れていることがあります。「眠れない」ことを当たり前とせず、心身をしっかり休める睡眠を確保し、健康と生活の質を取り戻しましょう。

誰でも「眠れない日」というものはありますね。
ではそういった状態と「不眠症」では、具体的に何が違っているのでしょうか。

入眠障害・中間覚醒・早朝覚醒・熟眠障害といった不眠症が続くと、意欲・集中力の低下、食欲不振、抑うつ、頭痛、めまいなど、さまざまな症状を引き起こし、日中の身体的・精神的パフォーマンスを低下させます。
また、不眠症の人は、そうでない人と比べて、糖尿病や高血圧などの生活習慣病のリスクが高くなることが分かっています。
不眠症は、生活の質だけでなく、健康へも悪影響を及ぼすのです。

明らかな病気が認められない場合には、生活習慣の改善、睡眠薬による薬物療法を行います。
身体的症状の原因となっている病気、うつ病などのこころの病気などがある場合には、その治療を行います。
なお、うつ病などのこころの病気が疑われる場合には、専門の医療機関をご紹介します。